天心会全体

市川和彦先生を招き、身体拘束廃止・虐待防止研修会を開催

  • 2019年11月28日

10月24日、会津大学短期大学部幼児教育学科教授の市川和彦先生をお招きし、

「施設内暴力を考える~利用者からの暴力への理解と対応について」を

テーマに研修会を開催いたしました。

 

当法人では、「身体拘束廃止・虐待防止推進委員会」を設置し、

平成22年度以降毎年1回、法人レベルでの研修会を企画・開催しています。

本年度は、利用者の行動障害・心理症状の中でも

特に暴力(他傷)についての理解を深めることで

援助者としてのスキルアップを図るべく、

施設内虐待について長年研究されている市川先生に御講義を頂きました。

 

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講義では、

・暴力(他傷)に至る要因

・暴力(他傷)に対する取り組み

・最近の研究動向

・“触れる”関わり

等について、専門的かつ具体的なお話を伺うことができました。

 

暴力(他傷)の要因には、脳の器質的な要因もありますが、

利用者と援助者との関係性も一つの要因として上げられ、

孤立し無気力になる直前の“あがき”としての暴力があるとのことで、

改めて利用者が安心できる関係・風土を築くことの大切さを学びました。

これまでの経験で誤った行動障害を身につけてしまった場合等であっても、

「脳は人との関わりをとおして成長・回復する」

という先生のお話を伺い、

援助者の日頃の関わりによって変わる可能性があることに気づきました。

 

暴力(他傷)への対応については、

起きてしまってからの適切な対応ももちろん必要ですが、

利用者が穏やかな状態でいるときにどうするかが大事である、

とのお話がありました。

また、興奮・不穏状態にある利用者が沈静に至るための援助のポイントとして、

「3つのパワーコントロール」(ボリューム、スピード、フィジカル)

「鉄は熱いうちに打つな」

「決めつけない、一緒に考える姿勢」

など印象的な言葉もありました。

 

最近、認知症や自閉症にも効果があると話題の「オキシトシン」のお話もあり、

市川先生が最近特に力を入れているという

“触れる”関わり

はオキシトシンの分泌を促進し、脳内の興奮を抑えるということです。

 

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同性同士で行う、利用者が嫌がらないかアセスメントしたうえで行うなど、

注意事項がありますが、

じっくり関わるという関わり自体が大事で、

受け手と触れ手の相乗効果があり、メンタルヘルスにも良いそうです。

受講した職員も興味深く話を伺い、次々と質問がありました。

 

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大変お忙しい中、お時間を割いてくださった市川先生に

心より感謝申し上げます。